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抜髄

抜髄(ばつずい)とは、虫歯や外傷によって歯の神経(歯髄)が炎症を起こし、回復が見込めない状態になった場合に、歯髄を除去する根管治療の一種です。川崎市の歯医者「サンライズ歯科クリニック」では、日本歯内療法学会専門医の院長が、マイクロスコープと歯科用CT(モリタ ベラビューX800+)を活用した精密な抜髄処置を行っています。マイクロスコープはモニター一体型のヨシダ ネクストビジョンに加え、光学性能に優れたライカ M320 C12-D 4Kを導入しており、自費の精密根管治療では主にライカを使用しています。 

目次

当院の抜髄における特徴

神経保存を最優先に検討

歯の神経(歯髄)を失うと、歯への栄養供給が途絶え、歯が徐々に脆くなっていきます。そのため、当院では抜髄(神経を取る処置)が必要か否かについて、歯科用CTや詳細な問診・検査をもとに慎重に判断しています。虫歯が深い場合でも、ケースによってはIPC(間接覆髄法)などを活用し、神経を保存する選択肢を検討します。神経を守ることが歯の長期的な健康を守ることにつながるという考えが、当院の基本姿勢です。

マイクロスコープによる精密な根管形成(ライカ M320 C12-D 4K/ヨシダ ネクストビジョン) 

自費抜髄では、4K光学系を搭載したライカ M320 C12-D 4Kを使用し、拡大視野で根管内を確認しながら処置を進めます。ライカ製マイクロスコープは色再現性・解像度ともに高く、微細な感染部分や破折線の発見にも威力を発揮します。モニター一体型のヨシダ ネクストビジョンも併用しており、患者様への術中説明にも活用しています。NiTiファイル(REFILE VT)を用いることで、複雑に湾曲した根管にも柔軟に対応できます。 

ラバーダム防湿で治療環境を整備

自費抜髄ではラバーダム防湿を行い、治療中の細菌汚染を防ぐ環境を徹底して整えます。保険診療においても簡易防湿を行い、患部への口腔細菌の侵入を最小限に抑えています。防湿を行わずに抜髄を行うと、口腔内の細菌が根管に侵入し、後に感染根管治療が必要になるリスクが高まります。自費・保険いずれの場合も、可能な限り清潔な環境を確保した上で治療を行うのが当院の方針です。 

バイオセラミックによる根管充填

抜髄後の根管充填には、生体親和性に優れ封鎖性の高いバイオセラミックを使用しています。根管の隅々まで確実に充填することで、再感染を起こしにくい環境をつくります。

痛みへの丁寧な配慮

歯科治療の痛みが苦手な方のために、最細の麻酔針と予備麻酔(表面麻酔)を組み合わせた麻酔処置を行っています。注射時の痛みをできる限り軽減することで、抜髄という不安を感じやすい処置でも、リラックスして受けていただけるよう努めています。

抜髄とはどのような処置か

歯の内部には、血管・神経・リンパ管から構成される「歯髄(しずい)」と呼ばれる組織があります。虫歯が深く進行してこの歯髄にまで達すると、強い痛みや腫れが生じます。歯髄が不可逆的な炎症を起こしていると診断された場合、歯髄を除去する「抜髄」という処置が必要になります。

抜髄後は、根管内の清掃・消毒を繰り返し行い、感染のない状態が確認できたら薬剤で根管を封鎖(根管充填)します。その後、クラウン(被せ物)で歯を補強して治療が完了します。神経を除去した歯は感覚がなくなりますが、適切な補綴処置とメンテナンスを続けることで長期間使用できます。

抜髄が必要になるサインと原因

次のような症状がある場合、歯髄の炎症が進行している可能性があります。何もしなくてもズキズキとした痛みが続く場合、夜間や横になると特に強い痛みを感じる場合、熱いものがしみてしみた後も痛みがしばらく続く場合、歯茎が腫れている場合、これらは歯髄炎が進行しているサインの可能性があります。このような症状がある方は早めにご受診ください。

一方で、「冷たいものが一時的にしみる」程度の症状は知覚過敏による場合もあります。自己判断は難しいため、症状が気になる方はお気軽にご相談ください。

神経を残す取り組みについて

当院では、虫歯が深くても状況によっては神経を保存できる可能性があると考えています。IPC(間接覆髄法)は、虫歯を完全に除去せず、歯髄に近い部分を薬剤で覆って神経の自己修復を促す方法です。すべての症例に適用できるわけではありませんが、神経保存の可能性がある場合には積極的に検討します。

虫歯の進行と抜髄の必要性

虫歯はその進行度によって治療方法が大きく変わります。C1(エナメル質の虫歯)・C2(象牙質の虫歯)の段階では、削って詰める処置で済むことがほとんどです。しかしC3(歯髄まで進行した虫歯)になると、歯髄が細菌に感染して炎症を起こすため、抜髄が必要になります。

歯髄炎には「可逆性歯髄炎」と「不可逆性歯髄炎」の2種類があります。可逆性歯髄炎は、刺激があるときだけ痛みが出る状態で、適切な処置を行えば歯髄を保存できる可能性があります。一方、不可逆性歯髄炎は自発痛(何もしなくても痛む状態)が現れ、歯髄の回復が見込めないと判断された場合で、この段階になると抜髄が必要です。

当院では問診・電気歯髄診査・温度診査などを組み合わせて歯髄の状態を正確に評価し、「本当に抜髄が必要かどうか」を慎重に判断しています。安易に神経を取ることはせず、可能な限り歯髄保存を追求したうえで、やむを得ない場合のみ抜髄に移行します。

抜髄後に必要なクラウン(被せ物)について

抜髄後の歯は、神経を失ったことで歯に栄養が届かなくなり、時間とともに脆くなる傾向があります。そのため、抜髄後の歯は必ずクラウン(被せ物)で補強することが強く推奨されます。補強なしのまま使用を続けると、噛む力によって歯が割れてしまい、最終的に抜歯が必要になるリスクがあります。

当院では、保険適用のCAD/CAM冠・金属冠から、自費のジルコニア・ジルコニアセラミックまで幅広い素材に対応しています。見た目・強度・費用のバランスを考慮しながら、患者様のご要望に合った素材をご提案します。

抜髄の流れと期間

まず診査・診断として、歯科用CTとレントゲンで根管の形態と炎症の範囲を確認します。局所麻酔後にラバーダム(自費の場合)を装着し、歯髄を除去します。根管の清掃・成形・消毒を数回に分けて行い、根管内の状態が整ったら根管充填(バイオセラミック)を行います。

根管洗浄には複数のアプローチを組み合わせて行います。ファイルによる機械的な切削・清掃に加え、次亜塩素酸ナトリウムとEDTAを用いた化学的洗浄で、器具が直接届かない部分の細菌や有機物を溶解・除去します。さらに、ルートZX3の高周波モジュールを用いた高周波通電(HF:High Frequency)により、感染歯髄の蒸散・焼灼を行う方法も取り入れています。これらの手法を症例の状態に応じて使い分けることで、根管内をより確実に清潔な状態へと導きます。 

最後にクラウンで補強して完成です。1回あたりの治療時間は保険が約30分、自費が約60〜90分です。通院回数の目安は3〜6回で、治療期間は2〜3ヶ月程度です。

抜髄後の注意事項

神経を除去した歯は温度刺激を感じなくなるため、変化に気づきにくくなります。定期的な検診でレントゲン確認を続けることが大切です。また、神経のない歯は割れやすいため、硬いものを強くかじる行為には注意が必要です。治療直後は一時的なしみや痛みが出ることがありますが、通常は数日以内に落ち着きます。気になる症状が続く場合は早めにご連絡ください。

よくある質問

神経を取ると歯の寿命が短くなりますか?

神経を取った歯は脆くなりやすく、割れやすいという特徴があります。ただし、適切なクラウンで補強し、定期的なメンテナンスを継続することで長く使用することができます。神経を取ること自体よりも、その後の補強・管理が歯の寿命を左右します。

麻酔をしても痛みが引かない場合はありますか?

急性炎症が強い時期には、麻酔が十分に効きにくいことがあります。その場合はまず応急処置で炎症を落ち着かせてから、改めて処置を行います。痛みを感じた場合はすぐにお知らせください。

抜髄をしないで放置するとどうなりますか?

歯髄炎を放置すると歯髄が壊死し、根の先に膿がたまる根尖病変に発展します。さらに進行すると周囲の骨が破壊され、抜歯が必要になることもあります。症状があればお早めにご受診ください。。

抜髄後、どのくらいで被せ物が入りますか?

根管充填が終わった後に型取りを行い、被せ物の製作・装着まで数週間かかるのが一般的です。治療の進み具合によって異なりますので、担当医にご確認ください。

神経をとった歯の寿命はどれくらいですか?

神経を取った歯でも、きちんと根の治療をして、その後にしっかり補強・管理すれば10年以上使えることは珍しくありません。条件がよければ20年近く、あるいはそれ以上も十分あります。ただし、割れたり再び虫歯になると寿命は短くなります。